村上春樹≪走ることについて語るときに僕の語ること≫

いつまで、この長雨は続くのかしら？
私達はブレードランナーの世界に飛び込んでしまったのかしら
・・と嘆いていた陽気が途切れてようやく今日は久々の青空
日差しは強いけれど風は秋のものですね(∩_∩)

さて、ちょっと前のコト、新聞の投稿欄を読んでいたら

「私がダイニングで本を読んでいると娘が寄って来て
『春樹ちゃん？龍くん？』と訊く・・」というような文がありまして

まぁぁ（￣▽￣）=３いいわねぇ～
いつも村上春樹さんや村上龍さんを読んでいるお母さん
素敵だな・・と好ましく思いました。

家族には、とてもじゃないけど自慢が出来ない
血飛沫の飛ぶスプラッターな
サスペンスもの（笑）ばかりを読んでいる私には
そのお母さんがとても眩しく感じられました!!

大江健三郎さんがノーベル文学賞を貰った時に
彼の本を一冊も読んでいないので随分恥ずかしい思いをしたもので、
（誰かに対してではなく自分に・・ですね。
もっともそのあと朝日新聞で
彼のエッセイを読み続けたのだけど、彼が伝えたいことの3割くらいしか
読み解く事が出来なかった様な気がする・・）

村上春樹さんがノーベル文学賞を受賞した暁には
ふふふん<(￣＾￣)>〇〇〇も××も読んでいるわよ!!って
自分自身に誇りたいのですが、これがまた、なかなか・・

眩しいといいつつW村上さんの作品は
お相撲で言ったら四つに組んで土俵際までがぶり寄られ
寄りきられてしまう本・・という雰囲気で。
いつも立ち合いから軽くいなされて負け
・・というような本ばかり読んでいる人間には
ちょっと敷居が高い・・・って、カンジに思えるのです　;^□^A

（ミーハーなもんで龍くんの『限りなく透明に近いブルー』
『コインロッカー・ベイビーズ』とか
春樹ちゃんの『ノルウェイの森』など有名どころは読んでいますが・・）
さてさて、昨年亡くなった母の部屋から回収してきた何冊かの中の一冊
ページを開いたら70年前文学少女だった方特有の筆跡で
「この本を読んだあなたと
電話で感想を言い合うのが楽しみです」という母の友達Sさん手紙が挟まっていました。

ページをめくると、そのSさんが面白いと思った箇所に傍線が引いてあります。
泉から水がこんこんと湧き出すように、文章が自然と湧き出し、作品が出来上がっていく。
努力する必要なんてない。そういう人がたまにいる。
しかし残念ながら僕はそういうタイプではない。（中略）
鑿を手にとこつこつと岩盤を削り、穴を深くうがっていかないと
創作の水源にたどり着くことができない。
小説をかくためには、体力を酷使し、時間と手間をかけなければならない。
作品を書こうとするたびに、
いちいち新たに深い穴をあけていかなければならない。

ふふ♬Sさんと母はこの本を読んでどんなお喋りを交わしたのかしら・・

自分が走っている時に何を考えているかとか
小説家になったきっかけ、
マラソンに出る事になったきかっけ・・などなど
判り易く綴って有りますので、
読んでいて春樹ちゃんと仲良く、お友達になれる様な
気がしました。

村上春樹さんが海外にお住まいで
大阪マラソンに出場された事は知っていましたが
ずっと長く走ってらしたこと、トライアスロンや100kmマラソンに
出場するくらい本格的に走ってらっしゃるとは・・・（;^□^A

ちょっと、とっつきにくい雰囲気の孤高の小説家さんが
なんだか、お隣のシャイなお兄ちゃんのような気がして
親しみを持ってしまいました（⌒▽⌒）

（ふだんはケンブリッジにお住まいで
ニューヨーク・シティマラソンに参加する為に
カウアイ島で毎日走り、アボカドの木の下で昼寝をし
フィッシュレストランでビールと魚料理を食べる・・
という生活が出来る・・というのは
あんまり親しみ易くないですけれども・・）

村上春樹さんのエッセイを大型書店さんが買い上げた・・と
ニュースで話題になっていましたね（⌒▽⌒）
この本もとっても面白かったから
その新刊も、きっと、とっても面白いんじゃないかなぁ～と、思いますよ

蓮の実、乾いてくると中のタネがカラカラと鳴ります。

コメント 11

W村上、まだ読んだことがないです。
推理小説を読むことが多いので。
いろいろ読まれていますね^_^;
ハスの種。9月中旬、風は秋です・・・日差しがないと気持ちがいい。
by green_blue_sky (2015-09-13 15:56) 

村上龍は依然ハマって読んでたことありますが
村上春樹は、1Ｑ84(だったけ?)は読んだけど・・・
by くまら (2015-09-13 20:55) 

村上春樹の本は、外国語に訳しやすいと言われています。
ご本人もそのような文体で書いていらっしゃるようです。
この「走ること...」orangeは仕事柄、別の言葉で読み始め...
日本語を思い浮かべるという作業に使いました。
...日本語からの翻訳者がこれまた憎いほどに上手い！
中級以上の生徒さんには外国語で村上春樹を読むことをお薦めしています。
「アフターダーク」など外国語でも読みやすい厚さ（笑）ですから。
by orange (2015-09-13 23:30) 

私は、小学生の頃から活字を読むのが苦手で、そのせいか本も滅多に読みません（^^;
でも、漢字は何故か得意な方ですw
by Ａちゃん (2015-09-14 00:09) 

図らずもお母さまのとご友人の足跡を見つけて読む下り、小説かエッセイを読んでいるような気になりました。
蓮の実のカラカラとなる音に読後の余韻を楽しむ・・・そんな素敵な文章に出会えて、思わず心がホッコリ(^^)
by 駅員3 (2015-09-14 07:29) 

作家さんは、仕事の時間とか自分で決められるからいいなぁ。
私の場合、走る時間をどこで捻出するかが、
ポイントなんですわー(;^_^A
by よーちゃん (2015-09-14 08:16) 

★ green_blue_sky さん
私も基本的には推理小説が大好きなのですが
家族や身内が買ってきたり
本屋さんで気になったモノを読んだり・・で、
雑食となってしまっています。
涼しくなって、お元気になられるといいですね。

★くまらさん
えっ？「1Q84」読まれたの？長いのに偉いなぁ～♬
いつも本屋さんの店頭で
読もうか、どうしようか、逡巡しています。

★orange さん
あっ(☆∇☆)なるほど、なるほど!!さすがorange さん♡
このちょっと不思議な題名も翻訳されやすいという配慮なのかな？
そうかぁ～　
翻訳の仕事もされてらっしゃる作家さん特有のお仕事なんですね。
外国語で村上春樹さん？きゃっ（;^□^A無理!!無理!!

★Ａちゃん
人間って得手不得手が極端に細分化されていますよね（⌒▽⌒）
活字を読むのが苦手なＡちゃん が
あんな面白い記事を書くんですから・・♬

★駅員３さん
ありがとうございます（⌒▽⌒）
元気な時にはお互い憎まれ口ばかりたたいていた
母と私ですが、いざ居なくなってみると
母が生きていたらどんな事を言ったかな？・・って
想像する事が多くなりました。

★よーちゃん
ですよねぇ～　（;^□^A
あまり疲れちゃうと
お仕事にも差し支えるでしょうし・・
サンデー毎日には、まだ時間がありますし・・ねぇ

by まこ (2015-09-14 16:09) 

自慢じゃないですが龍も春樹も読んだ事無いです（＠ｗ＠；）

by 獏 (2015-09-14 19:38) 

どうも敷居が高くって、最近は西村京太郎など読んでます。
by ken_jp (2015-09-15 07:38) 

★獏さん
そ、そう？
綺麗なお姉さんに
「一緒に読みましょ♡」って言われなかった？

★kenさん
敷居が・・そうなんですよねぇ～
西村京太郎さんは
まだ読んでないです（⌒▽⌒）
老後の楽しみに・・
by まこ (2015-09-15 15:57) 

まこさんが村上さんをあんまり読んでいないなんて意外です！
私はとっても好きなのですが、そんなにとっつきにくくないですよ。
といっても好みがありますから、言い切れないけれど…。
でもミステリっぽい作品が多いから、まこさんにも合うんじゃないかなあ？
初期の『羊をめぐる冒険』とそれに続く『ダンス・ダンス・ダンス』は
ミステリ仕立てのようなエンタテインメントで、
いったいこの先どうなっていくんだろうとわくわくしながら読みました。
途中、不思議な世界に入っていくのも特徴です。
最近の『村上さんのところ』っていうネット上での問答集？や、
『村上朝日堂』に代表される軽いエッセイ、
『遠い太鼓』『シドニー！』などの紀行文もおもしろいです。
村上さんのちょっとひねくれて、皮肉っぽかったり、意固地なところも魅力。
とファンとして熱く（暑苦しく？）語らせていただきました、
お許しください(^_^;)

by はてみ (2015-09-25 21:47)