アルネ・ダール【靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班】

本屋さんの店頭に平積みされ、「面白い」と煽り文句のポップで彩られていたのを
例によって、主人が買ってきてくれましたよ（⌒▽⌒）
【ミレニアム】でお馴染み、すっかりミステリ大国と謳われるようになった
スウェーデンのストックホルムを舞台にした警察小説です


ストックホルムで大物実業家が次々と殺される事件が起き、
迷宮入りを恐れた警察は、選りすぐりのエリートを集め特捜班を設け、特別な権限を与え
事件の解決に当たらせます。
年齢も国籍も出自もバラバラな個性豊かな捜査員が
最初のうちはぎくしゃくしながらも、徐々に心を通い合わせ
見事なチームワークで犯人を追い詰めます。

主人公のポール・イェルム
仕事に情熱を持っているのだか、投げやりなのだか
家庭を大事にしているのだか、他所の女性にすぐふらふらしてしまうのだか
チームワークを大事にするのだか、一匹オオカミなのだか、
よく分からない男ではありますが、なかなか魅力的なキャラで、
同じ翻訳者さんの小説のせいか、
ミレニアムのミカエル・ブルムクヴィストを彷彿させます。
読んでいて主人公のイメージがダニエル・クレイグに思えて仕方なかったです(⌒・⌒)ゞ

特捜班の他のメンバーもひと癖も二癖も有りそうな
ユニークな人間ばかりで、読み進めていくうちに
あはは＼(＾▽＾)／このチャベスって刑事、おもしろいーーー＼(≧▽≦)丿
などと、笑い始めてしまうこと請け合います。

殺人事件の捜査は、核心に迫ったと思ったら
方向違いだったり、関わりのないグループに攻撃されたり・・と
二転三転するので、登場人物と一緒に読んでる私達も
「えっ？じゃあ、この人が犯人じゃないの？」などと
ハラハラドキドキの連続で、うう～んと楽しめます(^、^*)
けっこう話がこみいっているのでビール飲みながら読んでいたら
次に読む時は話が分からなくなり、また読み返さなくちゃならなくなります

でも読み終わると、そーかぁそうだったのかぁ（￣▽￣）=３
って、カタルシス？
充足感でいっぱいになる、読み応えのあるお話です!!

アメリカやイギリスの小説には登場しないような、
"ルードストレム"とか"セーデシュテット"とか
すすっと頭に入りにくい名前も、すっかり慣れてきました。
【ミレニアム】で使われた"グンナル"とか"リスペット"という人物も登場します。
なんだか、親しみがわいてきます。

それから地名、"エステルマルム地区"とか
"クングスホルメン島"もすっかりお馴染みに
それからリディンゲ島というというところは夕日がとても美しいそうです。
いつかストックホルムに行って自分の目で確かめてみたいです（⌒▽⌒）

スウェーデンという国は、私達日本人から見たら豊かで社会保障が整っていて
なんの憂いも無さそうな国に思えますが、
海を越えてやってくる様々な国からの移民の問題や
経済の中枢にまで進出してくるマフィアに脅かされている・・という問題などが有るようです。
いろいろ勉強させられる小説でもあります。

さて、この小説の中で重要なアイテムとなる、
セロニアス・モンクのミステリオーソという曲

セロニアス・モンクは主人が良く聴いていますが
私は、この曲は初めて聴きました。
へぇ～　なるほど!!殺人事件には、とても似合う曲だなぁって=＾-＾=
（仕事をしながら、いつも聴いているマイルス・デイビスの"死刑台のエレベーター"なんて
最初の音を聴いただけで殺人事件を連想してしまいます。）

初めは、ピアノが上へ下へと、鍵盤の上を奇妙に行き来しているだけだ。
その脇でドラムのハイアットがーもしかするとシンバルも軽く――
かすかに響いている。ブラシがスネアドラムをこすっているようにも聞こえる。
ときおり、鍵盤の上に用意された上り坂のレールを指がひょいとはずれ、
ブルーノートで陰影を生み出す。
それでもぎくしゃくとした四分の二拍子のリズムが乱れることはない。

なるほど(＇ｰ＇)JAZZを書き表そうとすると、
こういう文章に なるのだな・・と大いに感心させられるました。
そんな描写がときおり登場し、
それもまた、サスペンスを味わい深いものにしてくれます。

 

コメント 3

読書の秋ですよね。私はゴルフも頑張ります。^^;
by ソニックマイヅル (2012-11-10 08:48) 

ソニックマイヅルさん
ゴルフにもいい気候ですね。頑張って下さい（⌒▽⌒）
by まこ (2012-11-10 08:59) 

おはようございます。本日は舞鶴商工会議所青年部　第1回ゆうさいくんカップの開催に向けまして出発して参ります。いつもお世話になり誠にありがとうございます。またよろしくお願い致します。^^;
by ソニックマイヅル (2012-11-11 06:53)